NXP プロセッサー実機検証ガイド 2 | |||
NXP プロセッサー 実機検証ガイドまとめ | NXP プロセッサー 初心者ガイドまとめ |
もくじ
- はじめに
- 1. NXP 社のサイトから 機械学習機能を含んだ Yocto Linux BSP イメージをダウンロード
- 2. MicroSD カードへ Linux イメージの書き込み ( Win32 Disk Imager を使用 )
- 3. MicroSD カードからの PEVK のブート
- 4. 機械学習のデモの実行
- まとめ
はじめに
NXP 社の 8MPLUSLPD4-PEVK電力計測評価キットは i.MX 8M Plus プロセッサを包括的に評価するためのプラットフォームを提供しております。
評価キットの Yocto Linux BSP イメージが何種類も用意されております。
今回、機械学習機能のパッケージを含んだ Yocto Linux BSP イメージを使っての機械学習のデモの手順をご紹介します。
今回用意するもの:
- NXP 社 8MPLUSLPD4-PEVK電力計測評価キット
- HDMI ケーブル / モニター
- LAN ケーブル
- USB マウス (今回キーボードは不要)
- Windows 10 PC (MicroSD への OS イメージの書き込みとして使用)
- MicroSD カード (16GB 以上を推奨)
参考:
主な手順としては、以下のとおりです。
- NXP 社のサイトから 機械学習機能を含んだ Yocto Linux BPS イメージをダウンロード
- MicroSD カードへ Linux イメージの書き込み ( Win32 Disk Imager を使用 )
- MicroSD カードからの PEVK のブート
- 機械学習のデモの実行
1. NXP 社のサイトから 機械学習機能を含んだ Yocto Linux BSP イメージをダウンロード
下記 NPX 社のサイトから BSP, Drivers and Middleware の下にある L5.10.52_2.1.0_MX8MP をクリックしてロードします。
なお、ダウンロードにはサインインが必要なのであらかじめ NXP 社へユーザー登録しておく必要があります。
- https://www.nxp.com/design/software/embedded-software/i-mx-software/embedded-linux-for-i-mx-applications-processors:IMXLINUX?tab=Design_Tools_Tab
LF_v5.10.52-2.1.0_images_IMX8MPEVK.zip というファイルがダウンロードされます。(ファイルサイズ:4GB)
この zip ファイルを 7-Zip 等で解凍します。
拡張子 .wic のファイルが SDカードイメージになりますがいくつかあります。
その中の imx-image-full-imx8mpevk.wic が 機械学習機能のパッケージを含んだ SDカードイメージです。
次のステップでこのファイルを MicroSDカードへ書き込みます。
2. MicroSD カードへ Linux イメージの書き込み ( Win32 Disk Imager を使用 )
今回 Windows 10 PC で Win32 Disk Imager というツールを使用し MicroSDカードへの書き込みを行います。
Win32 Disk Imager を起動します。
"Image Files" で先ほどの imx-image-full-imx8mpevk.wic を指定します。
"Device" で MicroSD カードを指定します。
"Write" ボタンをクリックします。
下記のようなポップアップが出てきますが、"Yes" をクリックします。
MicroSD カードへの書き込み状況を Progress で確認できます。
無事、書き込みが完了しました。
"Exit" ボタンを押して Win32 Disk Imager を終了します。
3. MicroSD カードからの PEVK のブート
PEVK に下記の接続をします。(写真は PEVK の表面)
上部
J17: HDMI ケーブルをモニターへ接続
下部の左から順番に、
J23 :USB デバッグケーブル を Windows 10 Host PC と接続 (付属品があります)
J5 :USB Type-C で電源を供給 (付属品があります)
J7 : USB ハブでマウスやキーボード、ウェブカメラと接続
J8:LAN ケーブルでインターネットに接続
MicroSD カードのソケットに MicroSD カードを差し込みます。(写真は PEVK の裏面)
Windows10 Host PC で Tera Termを起動し、3番目の COMポートで接続します。
なお、FTDI USB-シリアルのドライバをインストールされていない場合は、下記サイトからダウンロードしてご使用下さい。
- http://www.ftdichip.com/Drivers/VCP.htm
メニューの設定⇒シリアルポートをクリックし、スピード等を下記設定にします。
BOOT MODE のスイッチを MicroSD (0011) に設定し、PWR スイッチを ON にします。(写真は PEVK の表面)
参考:Boot Mode の設定
Tera Term に下記メッセージが表示されれば、PEVK の起動は成功です。
root で SSH でログインできます。
PEVK から HDMI で接続しているモニターの左上に NXP のアイコンが表示されればMicroSDからのブートは成功です。
4. 機械学習のデモの実行
前のステップの最後の ディスプレイの左上の NXP のアイコンをクリックすると、下記ウインドウが開きます。
上3つの Object Classification, Object Detection, Pose Detection が 機械学習のデモです。
デモをクリックで選んだあと、右下の Launch Demo をクリックします。
例えば、 Object Detection を選んで Launch Demo をクリックしますと、新しく Detection Demo というウインドウが開きます。
Sourceはデフォルトの Example Video 以外に、/dev/video2, /dev/video3, /dev/video4 を選択可能です。
Backend はデフォルトの NPU 以外に、CPU を選択可能です。
今回はデフォルトのまま、Run ボタンを押してデモを実行します。
インターネット経由で Example Video をダウンロード後にデモが動作します。
初回のみインターネット接続をしていても、ファイルがダウンロードできないというポップアップウインドウが表示されますので、STOP Current Demo をクリックしてでデモを停止後、再度デモを実行してください。
デモが終了すると、処理性能がレポートされます。
推論時間は 22.46 ms (44.52 FPS) という結果になりました。
他のデモを試す場合は、Stop Demo Current Demo をクリックします。
次に Pose Detection を選んでLaunch Demo をクリックします。
今回、Source と Backend はデフォルトの Example Video、NPU のまま Run ボタンを押して実行します。
Example Video をLANでダウンロード後に、デモが動作します。
デモが終了すると、処理性能がレポートされます。
推論時間は 22.46 ms (44.52 FPS) という結果になりました。
まとめ
今回は NXP 社が用意している Yocto Linux BPS イメージ を使用しましたが、ユーザーが用意したイメージを使用することも可能です。ぜひお試しください。
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