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もくじ
- はじめに
- 必要なもの
- Android OS イメージのダウンロード入手
- UUU(Universal Update Utility)の入手
- 開発キットのセットアップ
- UUU で書き込み実行
- Android OS 起動
- まとめ
はじめに
予め用意された Android OS イメージファイルを web からダウンロードし、フラッシュプログラマー(UUU)を使って eMMC に書き込み、Android OS 起動する手順をまとめました。
Android™ Quick Start Guide に沿って試したものです。
参考:
必要なもの
-
ハードウェア機材
- ホスト PC(ここでは Windows 10で解説)
- i.MX8 開発キット(ここでは i.MX8M Quadで解説)
-
ソフトウェアツール
- ターミナルソフトウェア (ここでは TeraTerm)
- UUU(Universal Update Utility)
Android OS イメージのダウンロード入手
i.MX8 開発キットに書き込む Android OS イメージファイルをダウンロードします。i.MX8 開発キット種類ごとにイメージファイルが用意されています。ここでは図1の i.MX 8M Quad EVK を選択します。android-11.0.0_2.4.0_image_8mqevk.tar.gz(1.32GB)がダウンロードされます。
ダウンロードはこちら:
【図1】Android OS ダウンロード web サイト
UUU(Universal Update Utility)の入手
UUU とは、NXP が提供するプロセッサ向けのフラッシュプログラマーです。GitHub より uuu.exe をダウンロードします。
注記:今回の例では後述されるバッチファイルから呼び出して使用されるためバージョンを合わせておく必要があります。ここでは UUU 1.4.139 version を選択します。
ダウンロードはこちら:
【図2】uuu ダウンロード GitHub サイト
uuu.exe を任意フォルダに保存し、システム環境変数 Path 設定します。ここでは、c:\tool フォルダパスを用意して uuu.exe を保存します。図3のようにシステム環境変数 path 設定をします。
【図3】uuu.exe の環境変数設定
開発キットのセットアップ
今回使用する i.MX8M Quad EVK の外観図です(図4)。付属ケーブル2本でそれぞれ USB3.0 OTG コネクタと Debug UART コネクタをノート PC に接続します。
【図4】i.MX8M Quad EVK 外観図
注記:Boot スイッチを切り替える必要があります。ここでは eMMC に書き込みますので SW801 を 0010 に設定します。また、書き込み時は SW802 を Serial Downloader の 01 に設定します。
SW801設定
Boot メモリ種類 | D1 | D2 | D3 | D4 |
eMMC | 0(OFF) | 0(OFF) | 1(ON) | 0(OFF) |
SD card | ||||
NAND | ||||
QSPI |
SW802設定
Boot モード | D1 | D2 |
Boot From Fuses | 0 | 0 |
Serial Downloader | 0 | 1 |
Internal Boot | 1 | 0 |
Reserved | 1 | 1 |
【図5】書き込みするときは Serial Downloader 設定
UUUで書き込み実行
windows スタートメニューよりコマンドプロンプトを起動します。
cd コマンドで android-11.0.0_2.4.0_image_8mqevk.tar.gz の保存フォルダに移動します。
tar コマンドで解凍します。
tar -xf android-11.0.0_2.4.0_image_8mqevk.tar.gz
cd コマンドで解凍して生成された android-11.0.0_2.4.0_image_8mqevk フォルダに移動します。
【図6】コマンドプロンプト
解凍した android-11.0.0_2.4.0_image_8mqevk フォルダ中身には、数種類のディスクイメージファイルが用意されています。また uuu_imx_android_flash.bat というバッチファイルがあり、こちらを呼び出して簡単に書き込み実行することができます。いくつかのコマンドオプション引数が用意されています。 なかでもターゲットの i.MX8 開発キットを指定する -f soc_mane は必須のコマンドオプション引数です。コマンドオプション引数の詳細は android Quick Start Guide の Table 8. Options for uuu_imx_android_flash tool ページを参照下さい。
【図7】android-11.0.0_2.4.0_image_8mqevk フォルダ中身
下記コマンドで書き込み実行します。
uuu_imx_android_flash.bat -f imx8mq
【図8】書き込み実行
Android OS 起動
i.MX8 開発キットの HDMI コネクタにディスプレイモニタを接続し、USB コネクタにマウスを接続します。
【図9】セットアップ
ホスト PC で TeraTerm を立ち上げ、下記のシリアルポート設定します。
【図10】TeraTerm 設定
SW802 のブートモードを Internal Boot にセットして、電源ONします。
【図11】起動するときは Internal Boot 設定
TeraTerm 画面にて、uboot 起動から Android OS 起動するまでの様子がコンソール出力されます。ディスプレイモニタを見ると、Android ロゴ画面が映り、しばらくすると Android ホーム画面が映ります。マウスで操作してアイコンクリックして動作確認することができます。
シャットダウンするときは、ノート PC の TeraTerm より、下記コマンド入力するとAndroid OS がシャットダウンします。
reboot -p
【図12】ディスプレイモニタ画面の様子
まとめ
Android™ Quick Start Guide に沿って Android OS イメージの書き込みから起動までの手順を i.MX8M Quad 開発キットを使ってご紹介しました。この通り非常に簡単に Android OS の立ち上げが可能です。ぜひお試しください。
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